2026年9月1日から、機能性表示食品のGMPによる製造管理が義務になりました。経過措置が8月31日で終わったためです。
ちょうど1か月が過ぎました。この制度変更が、このサイトで扱っているイヌリンの製品にどう効くのかを調べたので、書いておきます。
先に結論を書くと、対象はかなり限られます。そして、店頭の商品がすぐ入れ替わるわけでもありません。
何が変わったのか
根拠は食品表示基準の改正(令和6年内閣府令第71号)と、GMP基準を定めた告示(令和6年内閣府告示第108号)です。消費者庁の通知に、経過措置の終わりがはっきり書かれています。
機能性表示食品制度に関する説明会の開催について(消費者庁、令和8年6月23日)には、こうあります。
GMP に基づく製造管理については、本年8月31日まで経過措置期間を設け
つまり9月1日から完全施行です。届出をした事業者は、GMPの基準に沿って製造を管理していることを示さなければならなくなりました。
ただし、全部が対象ではありません
ここがいちばん伝えたいところです。
GMPの義務がかかるのは、別の通知によれば、次のものに限られます。
天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品として届け出られた機能性表示食品
通知では食品が3つに区分されていて、「天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品」「それ以外の加工食品」「生鮮食品」が別扱いになっています。GMPの義務がかかるのは、最初のひとつだけです。
では、イヌリンの製品はどうか。
製品データベースに載せている37件の内訳は、こうなっています。
粉末・飲料など 30件 / 錠剤・カプセル 7件
錠剤・カプセルの7件が、形状としては対象の区分に入ります。残り30件は、袋入りの粉末や飲料、せんべいやお茶といったもので、形状の時点で対象外です。
ただし、7件がそのまま全部対象になると言い切ることはできません。条文は「天然抽出物等を原材料とする」錠剤・カプセル剤等食品と書いています。個々の製品が当てはまるかどうかは、それぞれの届出を読んで判断する必要があります。ここは私もまだ確認しきれていません。
言えるのは、多く見積もっても37件中7件、割合にして2割弱ということです。イヌリンの機能性表示食品は粉末が主流なので、制度の変更が効く範囲は思ったより狭い。
8月31日までに作られたものは、そのまま売られます
もうひとつ、誤解しやすいところがあります。
経過措置の書き方は、こうです。
令和8年8月31日までに製造され、加工され、又は輸入される加工食品(業務用加工食品を除く。)
基準になるのは、売られた日ではなく、作られた日です。8月31日までに製造された在庫は、9月以降も、そのまま流通します。
ですから「9月1日を境に店頭の商品が入れ替わった」ということは起きません。賞味期限の長いサプリメントなら、旧基準で作られたものがこの先しばらく棚に並び続けるはずです。
制度が変わった日と、店頭が変わる日は、同じではない。当たり前のようですが、この手の制度変更の記事はそこを飛ばして書かれがちです。
では、届出の数は変わったのか
正直に書きます。まだ数えていません。
このサイトの数字は、2026年9月に消費者庁のデータベースを集計したものです。そのときの状態がこれでした。
イヌリンの届出 285件/うち撤回 102件(3件に1件)/販売中 101件/販売休止中 153件
GMPの義務化は、事業者にとっては手間とコストの増加です。対応しきれない製品の届出が撤回される、ということは理屈のうえではありえます。でも、ありえることと、実際に起きたことは別です。
次にデータベースを引き直したときに、この285件と102件がどう動いたかを比べて、続きを書きます。増えていればその数字を、変わっていなければ「変わりませんでした」と書きます。
いま手元にない数字を、それらしく書くことはしません。この記事は、比較するための基準点を置いておくためのものだと思ってください。
更新について
次回の集計で、9月前後の比較を書きます。四半期に一度くらいのペースで見るつもりなので、年内には出せると思います。
GMPの対象範囲について、私の読み取りに誤りがあればご指摘ください。特に「天然抽出物等を原材料とする」の解釈は、個別の製品ごとに判断が分かれうるところだと思っています。お問い合わせからお願いします。訂正した場合は、このページに記録を残します。


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